「えっ…これが山田孝之!?」
そう思わずにはいられないほど、彼の若い頃はキラキラとした“正統派イケメン”だった。
いまや髭もじゃ&ワイルドなイメージが定着し、怪演・個性派の代名詞とも言える俳優・山田孝之。だが、そんな彼にも“王子様系”だった時代が確かに存在していたのだ。
本記事では、そんな“ギャップの塊”・山田孝之の若い頃にスポットを当て、デビュー当時からの歩み、そして現在の唯一無二な存在感に至るまでを振り返っていく。
イケメンから怪優へ――
その進化はまさに、俳優・山田孝之の“二面性”そのもの。知られざる若き日の素顔に迫ります!
デビューのきっかけは?若き山田孝之の初々しい魅力
山田孝之が芸能界に足を踏み入れたのは、中学卒業後すぐの15歳の頃。家族で訪れていた渋谷でスカウトされたことがきっかけだった。
当時は、まだどこかあどけなさの残る素朴な少年――だが、その中に光るものがあった。
彼のテレビドラマデビューは1999年の『サイコメトラーEIJI2』。脇役ながらも、その真面目で透明感あふれる雰囲気が印象を残した。
翌年には、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』で主人公・恵里の弟「恵達(けいたつ)」役を演じ、全国のお茶の間にその名が知られることとなる。
この頃の山田孝之は、まさに“正統派イケメン”の真骨頂!
爽やかで優しげな表情、整った顔立ち、まるで少女漫画から飛び出してきたようなビジュアルで、一気に女性ファンの心を掴んだ。
しかし、山田孝之という俳優のすごさは、ただ“顔がいい”だけでは終わらない――
その真価が発揮されていくのは、ここからなのである。
正統派イケメン時代!「ちゅらさん」「世界の中心で、愛をさけぶ」で見せた透明感
2000年代前半、山田孝之は“爽やかイケメン俳優”として確固たる地位を築いていた。
その象徴的な作品が、NHK連続テレビ小説『ちゅらさん』(2001年)と、TBS系ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)だ。
『ちゅらさん』では、主人公・恵里の弟として、バンド活動に夢中なちょっとチャラいけど憎めない弟「恵達」を好演。沖縄の青い空の下、ナチュラルな笑顔で視聴者を癒した姿は、多くの人の記憶に焼き付いている。
そして、若き山田孝之の演技力が本格的に注目されたのが『世界の中心で、愛をさけぶ』。綾瀬はるかと共演し、白血病で亡くなった恋人との切ない記憶を抱える青年・朔太郎を演じたこの作品で、
彼はただの“イケメン”ではなく、“演じる力”を持つ俳優として評価を高めた。
透き通るような目、儚さを感じさせる表情、そして繊細な感情表現――
この時期の山田孝之は「若手演技派イケメン」の代表格とも言えた。
だがこのあと、彼は“イケメン俳優”という枠から、完全に逸脱する道を選ぶ。
まさかあんな風貌になるとは、当時誰も想像していなかったに違いない…!
「電車男」や「白夜行」での演技力が光る!俳優としての成長期
“イケメン俳優”として人気を集めていた山田孝之だが、2005年あたりからその雰囲気に大きな変化が現れる。
その転機となったのが、ドラマ『電車男』(2005年)と『白夜行』(2006年)での主演だ。
『電車男』では、オタク気質で恋愛に奥手な青年・山田剛司を熱演。
この作品では、冴えない見た目とぎこちない話し方を完全に自分のものにし、視聴者に「こんな山田孝之、見たことない!」と衝撃を与えた。
一方、『白夜行』では一転してダークで陰のある役柄に挑戦。
幼少期の事件を背負いながらも、純愛に生きる男・桐原亮司を鬼気迫る演技で演じきった。
この作品は彼の“演技の幅”を世間に知らしめたと同時に、俳優としての覚悟を感じさせるターニングポイントにもなった。
この頃の山田孝之は、「かっこいい俳優」から「役に生きる俳優」へと大きく変貌を遂げつつあった。
“顔”より“中身”、“人気”より“実力”を選んだ姿勢が、彼の唯一無二の道を切り開いていくのだった。
イケメン封印!?ヒゲ&ワイルド系への路線変更と“カメレオン俳優”化
2000年代後半から山田孝之のイメージは一変する。
それまでの“清潔感ある好青年”スタイルはどこへやら、
突如現れたのは――ヒゲをたくわえたワイルドな風貌の山田孝之だった。
その姿に「えっ、別人!?」と驚いたファンも多かっただろう。
しかし、それは単なるイメチェンではなかった。
“見た目に縛られない俳優”としての覚悟の表れだったのだ。
『闇金ウシジマくん』では、金に汚れた冷酷非道な闇金業者・丑嶋馨を怪演。
その狂気をはらんだ演技は、「怖すぎて夢に出てくる」と評されるほどのインパクトを残した。
さらに、謎のドキュメンタリー風番組『山田孝之の東京都北区赤羽』や『山田孝之のカンヌ映画祭』では、
本人なのか役なのか分からない“境界のない演技”で視聴者を翻弄。
「俳優ってなんだ?」「自分とは何か?」という問いすら投げかける独自のスタイルを築き上げた。
髭、筋肉、変な服、奇抜な発言――
それらすべてが“本気の芝居”の一部。
山田孝之はもはや「俳優」という枠すら超えて、“表現者”として覚醒していたのだった。
若い頃を振り返って見える“俳優・山田孝之”の魅力と真価
山田孝之の若い頃を振り返ると、その圧倒的な“美しさ”にまず目を奪われる。
だが彼の真の魅力は、決してそのルックスだけでは語れない。
甘いマスクの王子様から、髭もじゃで闇金を取り立てる男へ。
笑顔がまぶしかった少年は、やがて“誰にも真似できない”唯一無二の俳優へと進化していった。
どんな役にも染まり、どんな作品にも全力でぶつかっていくその姿勢。
「かっこいい」を自ら壊し、「変な役」に飛び込む勇気。
それこそが、山田孝之が20年以上にわたり一線で活躍し続ける理由だ。
若い頃のキラキラも、今のぶっ飛び具合も、全部ひっくるめて――
やっぱ山田孝之、最高にかっこいい。
これからもきっと、常識にとらわれない“俳優・山田孝之”の活躍に目が離せない!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!